株式会社朝日ラバー

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環境・社会活動報告

環境パフォーマンスデータ/活動状況

CO2削減 省エネルギー/燃料

 エネルギー起因のCO2は電気と灯油、廃棄物起因のCO2はゴム屑とポリシートが中心となります。これらの使用量、廃棄量の削減活動を実施したことにより、CO2排出量は2008年度比83t(2.6%)の削減となりました。

 灯油は、主に医療・衛生用のゴム製品の温水洗浄や温水処理用のお湯をつくるためのボイラー燃料として使用しています。すでにボイラーからの廃熱を回収利用して燃料使用量を改善する装置を導入し、燃料使用の効率化を進めてきました。2009年度はこれに加え、洗浄、処理装置の整備による蒸気ロスの改善、やり直し作業による無駄の改善、適正湯温条件の見直しによる灯油使用量の削減などを実施し、前年度比5.2%の削減と なりました。

省エネルギー/電力 水使用量の削減
 当社使用エネルギーの約9割が電力です。主に原料ゴムの化学変化(加硫)用の電気ヒーターのほか、成形加工のプレス動力、空調エネルギーなどに使用されます。2009年度は、プレスヒーターの電源投入時刻管理、効率的な設備稼働計画、エアーもれ修理によるコンプレッサー運転時間削減、製品不良率の改善、老朽化した機械の省電力タイプへの更新などに取り組んだ結果、2008度比2.4%の電力を削減しました。2010年度は、さらなる製品不良率低減のほか、加硫プレスの断熱による節電などの電力削減活動を推進します。  生産活動として使用する水のほとんどが、医療・衛生用のゴム製品の洗浄および処理に用いられています。設備の維持管理や作業方法の改善により、やり直し作業による無駄を削減するとともに、福島工場においては、地下に埋設されている配管からの漏水調査と修繕を行うことによって大きなロスを削減しました。この結果、2009年度は2008度比25.7%の削減となりました。
廃棄物の削減 リサイクルの推進
ゴムは加硫させると分子同士が強く結びつき、原料として再利用することができません。したがってゴム屑排出量を削減するには、不良品や成形加工時に金型からはみ出す「バリ」を減らすことが必要です。2009年度は、製造工程改善による不良発生の低減、卓球ラケット用ラバー1枚当りの投入材料重量の見直しを行い、無駄な材料の削減を進めました。ゴム屑排出量の多い製品の受注などコントロール不能な要因もあり、ゴム屑排出量前年度比10%削減の目標達成には至りませんでしたが、前年度比3.5%を削減しました。 加硫前の材料を保護する目的で使用するポリシートは、ゴム材料削減効果に伴って減少する一方、一部の医療用製品の材料変更に伴う試験向け用途でポリシートの使用量が増加した影響を受け、廃棄物総量は増加となりました。

これまで金属、紙、オイル類に加え、一部の汚泥、シリコーンゴム、ポリシート類のリサイクルを進めてきました。2009年度はシリコーンゴムの量が相対的に増加したこともあり、リサイクル率は44.1%となりました。 リサイクル率の向上を目指すには、廃棄物の約4割を占めるゴム屑の処理方法の改善が最重要課題です。ゴム屑については、燃焼ガスの問題などからサーマルリサイクルができず、これまで埋め立て処理を行ってきており、対応策を模索していました。2009年度にRPF*(固形燃料)化の検討を行った結果、実用化できる可能性が高まり、2010年度に量産実験を経て、埋め立てからリサイクルへ切り替えの取り組みを進めています。

*RPF: Refuse Paper and Plastic Fuel。主に古紙や廃プラスチックなどマテリアル リサイクルが困難な産業系廃棄物を主原料とした固形燃料