株式会社朝日ラバー

会社情報

HOME > 会社情報 > 環境・社会活動報告 > 環境パフォーマンスデータ/活動状況
環境・社会活動報告

環境パフォーマンスデータ/活動状況

CO2排出量の低減

CO2排出の7割以上を占める電力使用量が、夏の猛暑による空調需要と第二福島工場増築に伴う基本電力需要により増加したほか、1.5割を占める灯油使用量も新製品生産に伴い増加しました。この結果、省エネルギー機器導入や設備管理による節電を徹底しましたが、CO2排出量は5.2%の増加となりました。

CO2排出量の低減
省エネ法への対応

省エネルギー

●電力
設備電源ON−OFF時刻の管理、コンプレッサー運転時間の削減、製品歩留り向上活動、白河、福島工場での最大需要電力監視装置による集中監視などを実施しました。しかしながら空調設備の負荷上昇や第二福島工場増築棟の稼動開始によって、電力使用量は5.9%増加しました。

●燃料
2010年度は新たな医療製品生産用に工場の増築、ボイラー増設がありました。既存ボイラーの配管整備による蒸気ロスの改善や製品処理のやり直し削減活動を継続しましたが、生産量そのものが増加し、使用量は2.5%増加となりました。

エネルギー使用量の推移

水使用量の削減

設備の維持管理と作業方法改善により、水を使用する作業のやり直しの防止につとめました。また、水使用量を毎週チェックし、機器の故障や地下配管からの漏水ロスの早期発見活動を実施し、使用量は1.3%減少しました。

水使用量の推移

廃棄物の削減

廃棄物の内訳は、ゴム(天然ゴム、合成ゴム、シリコーンゴム)、ポリシート、プラスチックの合計が全体の7割以上を占めています。2010年度は新規製品のゴム屑と海外から仕入れた材料の梱包廃材などの発生があったため、全体で3.5%増加しました。
ゴムは加硫させると分子同士が強く結びつき、原料として再利用することができません。したがってゴム屑排出量を削減するには、不良品や成形加工時に金型からはみ出す「バリ」を減らすことが必要ですが、製品によってはコントロールが不能なものもあり、前年度比で2.1%増加しました。
ポリシートについては、新しい製品用の原料ゴムの包装フィルム、加工済み材料の保護シート、海外からの仕入材料の梱包シートなどの増加が歩留り改善による投入材料の削減効果を上回り、全体で前年度比24%増加となりました。

廃棄物総排出量の推移
廃棄物の種類
排出量の推移

リサイクル推進

廃棄物のうちシリコーンゴム、ポリシート、プラスチック、紙類、汚泥などをリサイクルしています。2010年度から、新たにゴム屑のうち約4割をRPF*(固形燃料)としてリサイクルする取り組みを開始しました。その結果、リサイクル率は2009年度の44%から2010年度は58%に上昇しました。
ゴム屑は、これまで硫黄などの含有成分の影響のためリサイクルができず、最終処分場へ埋立していました。2009年度からRPF化の検討を開始し、燃料成分としての適切性や加工性を評価した結果、RPF製造ラインへの投入が実現しました。これにより埋立費用のコストが削減され、廃棄されていたゴムを燃料として役立てることができるようになりました。

破砕されたゴム屑

今後は引き続き第二福島工場排出分のRPF化の検討も進め、有限な資源を有効に活用できるよう継続した工夫・改善に取り組んでいきます。

*RPF : Refuse Paper and Plastic Fuel
主に古紙や廃プラスチックなどマテリアルリサイクルが困難な産業系
廃棄物を主原料とした固形燃料

リサイクル料およびリサイクル率の推移
佐藤 健

Voice 人と人とのつながりが大きなヒントに

ゴム屑の廃棄は当社の大きな環境課題の一つであり、前任者も含めてなかなか実現できずにいました。私はこの業務を担当して2年目ですが、いろいろな方と相談を重ねてもうまく行かず、半ば諦めていたのです。そんな中、たまたま新しい会社様をご紹介いただき、1年近くかかって今回のRPF化の実現に至りました。当社としては資源の有効活用に加えて年間約40万円のコスト削減となり、燃料を従来の化石燃料からRPFに切り替えることで、約23%のCO2削減が可能となります。人と人とのつながり、顔をつきあわせて話をすることでいろんなヒントが得られることを実感しました。これからも新たな課題に向けて、このようなつながりを大切に取り組んでいきたいです。

管理統括部 福島管理グループ 係長 佐藤 健