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環境・社会活動報告

環境パフォーマンスデータ/活動状況

省エネルギー

電力使用量

 2017年度は、2016年11月、白河工場に設置した自家消費用の19.5kWの太陽光発電設備が年間を通して稼働しました。白河工場が消費する電力の0.7%分ですが、CO2の削減に寄与しました。1月には福島工場にも49.8kWの太陽光発電設備の設置が完了し、2018年度、本格的に発電する予定です。省エネ活動としては、福島工場の電熱プレスにオリジナルの保温ジャケットを装着し、放熱によるロスを削減するとともに冷房の負荷を低減、老朽化した蛍光灯、駐車場の外灯をLED照明化しました。また、複数台のコンプレッサーの運転状態を調査した結果、ほとんどの時間が待機状態であるコンプレッサーを見出し、運転の停止を行いました。2016年2月に竣工した白河第二工場の本格稼働が年度の後半からになったこともあり、年度前半は準備運転のための電力消費が発生しました。
 2017年度はこれらの活動に加え、受注が前年比16.6%増加した結果、電力使用量は前年比11.0%の増加になりました。

福島工場の太陽光発電パネル
福島工場の太陽光発電パネル
福島工場のプレス保温ジャケット
福島工場のプレス保温ジャケット
第二福島工場の電力監視モニター
第二福島工場の電力監視モニター
灯油消費量

 2017年度も品質改善活動を継続し、医療用製品の品質不良による再生産の減少に取り組みました。また、受注状況の変化に合わせ、老朽化したボイラーの運転頻度を下げ、効率の高いボイラーを中心に稼働させ、使用量削減に取り組みました。しかし、灯油エネルギーを使用する製品の受注が増加したこともあり、灯油使用量は前年比2.7%増加しました。

冷却ポンプの省エネ効果を狙う冷水タンク
冷却ポンプの省エネ効果を狙う冷水タンク
エネルギー使用量の推移
エネルギー使用量の推移

水使用量

 水の使用量削減も灯油同様、医療用製品の品質改善活動を継続しました。週単位での水使用量のチェックを行うことで水道配管の劣化や冬期の凍結による漏水の早期発見、処置を行う活動を継続し、水のロス防止活動を行いました。しかし、灯油同様、受注状況の変化の影響を受け、水の使用量は前年比6.7%増加しました。

医療用の新製品用設備
医療用の新製品用設備
水使用量の推移
水使用量の推移

CO2排出量の低減

 2017年度は、前年度に設置した太陽光発電の自家消費により、7.4tのCO2を削減しました。また、福島工場のLED照明化、プレスジャケットの設置、コンプレッサーの運転台数削減などの省電力策を行いましたが、医療用製品の受注構成の変化で灯油使用量が前年比2.7%増加、全社的な受注増により、電力が11.0%増加し、CO2は全体として前年比9.7%増加しました。

CO2排出量の推移
CO<sub>2</sub>排出量の推移

廃棄物の削減

 2017年度も品質改善と投入材料の少量化によるゴム系廃棄物削減活動を継続しましたが、スポーツや医療ゴム製品の受注増により、これらの原料となるゴムバリや副資材のポリシート、原料容器のダンボール、紙類、木製パレットなどが増加しました。これらの結果、廃棄物全体で前期比9.1%の増加となりました。

廃棄物総排出量と前年度比の推移
廃棄物総排出量と前年度比の推移
廃棄物の種類
廃棄物の種類
排出量の推移
排出量の推移

リサイクルの推進

 2016年度、全量を埋立処理していた廃ブラストのうち、バリ取り用途のものを分別することで焼却処理が可能になり、焼却処理後の焼却灰を路盤材にリサイクルするルートを見つけました。しかし、2017年度は容器の確保などの運用環境の整備が遅れたため、廃棄物の分別収集までとなりました。2018年度は、少量ですが、廃ブラストの一部があらたなリサイクル品に加わります。廃棄物の増加に伴い、リサイクル量は前年比8.7%増加しましたが、リサイクル品目に変化がなかったこともあり、リサイクル率は90.4%で前年比0.4%減少とほぼ横ばいの結果となりました。

バリ取り後の廃ブラスト
バリ取り後の廃ブラスト
リサイクル量およびリサイクル率の推移
リサイクル量およびリサイクル率の推移

化学物質の管理

 RoHS6物質が工程内で使用されないように原材料や混練加工済み材料を受入段階で検査するとともに、出荷する製品の確認を行うことで化学物質に対する品質保証を継続しています。
 ゴムの添加剤に使用しているフタル酸エステル類(DEHP、BBP、DBP)が検討対象物質になったことから、これまでPVCとともに進めてきた配合薬品の代替活動が一層重要なものになりました。
 工程内で使用しているPRTR法の対象となる化学物質には数種類の有機溶剤があります。
 環境や安全に対するルールに従って使用するとともにPRTR法で指定される移動量の届出を行っています。

トリクロロエチレン浄化活動

 当社の主力商品だったASA COLOR ランプキャップ中に含まれる不純物を取り除くため、当社では過去にトリクロロエチレンを使用していました。このトリクロロエチレンが地下に浸透していることがわかり、1996年から土壌ガス吸引浄化装置による土壌浄化、2004年から地下水揚水浄化装置による浄化を行ってきました。
 2012年度からは、微生物分解による土壌浄化の可能性についての調査を開始しました。2018年度は2017年度に確認された微生物分解による効果が実際の汚染場所でも同様に得られるかを確認するための薬剤投入を行いました。効果が確認されるまではもう少し時間がかかると考えられますが、2018年度は、この効果を見極めるとともに、浄化効果が確認された場合には、実際の汚染箇所のうち、特に高濃度のエリアに対しての薬剤投入を計画します。
 微生物分解の効果を確認しながら、薬剤の追加投入やさらにその周囲にあらたな薬剤を投入し、汚染エリアの解消に向けた取り組みを継続していきます。

土壌浄化高濃度箇所の薬剤投入井戸設置
土壌浄化高濃度箇所の薬剤投入井戸設置