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環境・社会活動報告

環境パフォーマンスデータ/活動状況

省エネルギー

電力使用量

 2018年度は、福島工場へ設置した自家消費用49.8kWの太陽光発電設備が1年間を通して稼働し、福島工場で使用する電力の約2.3%を発電し、CO2の削減に寄与しました。また、あらたに白河工場に466.2kW、第二福島工場に129.5kWの自家消費用太陽光発電設備の設置工事を進め、2019年4月から発電を開始します。省エネ活動としては、福島工場の保温ジャケット装着プレスの台数増設、第二福島工場の処理設備に放熱防止の囲い設けるなどの放熱によるエネルギーロスの削減と冷房負荷の低減を行いました。さらに福島工場の冷却水チラーをインバーター設備へ更新、工場の一部の屋根に遮熱塗装を行い、冷房効果を高める改善などを行いました。また、毎月、省エネ推進メンバーミーティングを開催し、各工場の見学やエネルギーの実績、電力測定結果などの勉強会を行い、職場のエネルギー改善活動に生かす土台作りを始めました。
 2018年度はこれらの活動を行いましたが、受注の増加や品質トラブル対応などの影響もあり、使用量は前年比3.0%の増加になりました。

第二福島工場太陽光発電モニター
福島工場食堂屋根の遮熱塗装
灯油消費量

 2018年度も品質改善活動を継続し、医療用製品の品質不良による再生産の減少に取り組みました。また、燃焼効率の低いボイラーの配管をつなぎ替え、効率の高いボイラーに配管し直したことで、灯油の使用量の削減につながりました。また灯油エネルギーを使用する製品の受注が減少したこともあり、前年比4.9%減少しました。

冷却ポンプの省エネ効果を狙う冷水タンク
エネルギー使用量の推移
エネルギー使用量の推移

水使用量

 水の使用量削減も灯油同様、医療用製品の品質改善活動を継続しました。水使用量の定期チェックによる水道配管の劣化や冬期の凍結による水道管破裂の早期発見と不具合発生時に処置を行う活動を継続し、水のロス防止活動を行いました。今年度は地中の老朽配管からの漏水が見つかり、早期に対応することができました。しかし、今年度は、新たに洗浄が必要な製品や品質改善に伴う洗浄工程の変更があり、水の使用量は前年比7.3%増加しました。

医療用の新製品用設備
水使用量の推移

CO2排出量の低減

 2018年度は、白河工場と新たに福島工場に設置した自家消費太陽光発電により、32.4tのCO2を削減しました。また、福島工場では蛍光灯のLED照明化、電熱プレスからの放熱を抑制するジャケットの増設、老朽チラーをインバーター化した更新、一部建物の屋根への遮熱塗装などの省電力策を行いました。これらの改善を進めましたが、受注の増加に加え、製品構成の変化や新製品へのエネルギー投入が増加したこともあり、CO2の排出総量は全体として前年比1.6%増加しました。(原単位ベースでは0.3%減少)

CO2排出量の推移

廃棄物の削減

 2018年度も品質改善と材料歩留り改善によるゴム系廃棄物削減活動を継続しました。また、製品構成の変化により廃棄物が減少し、廃棄物全体で前期比7.5%の減少となりました。

廃棄物総排出量と前年度比の推移
廃棄物の種類
排出量の推移

リサイクルの推進

 2018年度は、ゴムクズと樹脂粉末の混合物である廃ブラストの焼却灰を路盤材へリサイクルする取組みを始めました。これまでのリサイクル品の継続と合わせ、リサイクル率は91.8%となり前年比1.4%向上しました。

バリ取り後の廃ブラスト
リサイクル量およびリサイクル率の推移

化学物質の管理

 RoHS6物質が工程内で使用されないように原材料や混練加工済み材料を受入段階で検査するとともに、出荷する製品の確認を行うことで化学物質に対する品質保証を継続しています。
 ゴムの添加剤に使用しているフタル酸エステル類(DEHP、BBP、DBP)が対象物質になったことから、これまでPVCとともに進めてきた配合薬品の代替活動が一層重要なものになりました。
 工程内で使用しているPRTR法の対象となる化学物質には数種類の有機溶剤があります。
 環境や安全に対するルールに従って使用するとともにPRTR法で指定される移動量の届出を行っています。

トリクロロエチレン浄化活動

 当社の主力商品だったASA COLOR LAMPCAP中に含まれる不純物を取り除くため、当社では過去にトリクロロエチレンを使用していました。このトリクロロエチレンが地下に浸透していることがわかり、1996 年から土壌ガス吸引浄化装置による土壌浄化、2004年から地下水揚水浄化装置による浄化を行ってきました。
 2012年からは、微生物分解による土壌浄化の可能性についての調査を開始し、微生物分解による効果が得られるかを薬剤を投入しながら確認してきました。地下30mの酸性土壌という不利な条件のもと、なかなか効果が確認できなかった微生物分解ですが、これまでの確認から少しずつ、反応が進んでいることがわかってきました。2018年度は、これまでの浄化試験の効果をあらためて確認し、2019年度に実施する高濃度の汚染エリアに対しての微生物分解のための薬剤投入計画を作成しました。
 2019年度はいよいよ本格的な浄化活動に入ります。微生物分解の効果を確認しながら、少しずつ土壌浄化を進め、汚染エリア解消に向けた取り組みを継続していきます。

土壌浄化活動定期モニタリング

化学物質の代替活動

 材料の加工に使用する製造設備は、材料の色や種類を変えるごとに清掃を行います。清掃には設備に付着したゴム材料を落とすため有機溶剤を使用しています。有機溶剤は、有害性の高いものがあります。2018年度は有機溶剤の見直しを行い、あらたに有害性の低い種類の溶剤を選定し、変更を行いました。同時に局所排気装置に改造を加え、より安全で衛生的な職場環境を目指し、改善を進めています。