ESG
社会の一員として持続可能な社会の実現に向けて、社会課題解決へのアプローチとしてESGの取り組みを経営の基本的な枠組みとしています。
近年、企業の人権尊重への取り組みの重要性は増しており、自社のみならずサプライチェーン全体での取り組みが求められています。グローバルで事業展開する朝日ラバーは、国際基準に則った人権配慮はSDGs/ESG経営の基盤であるとの認識に立ち、当社の人権に関する考え方をより明確にした上で取り組みを推進することを目的に、人権方針を策定しました。
朝日ラバーグループは、社訓である「個性を尊重し特徴ある企業に高めよう」「豊かな人間関係、生活の向上を目指し社会に奉仕しよう」のもと、従業員の創意工夫と改善努力が事業の継続的な発展の根幹であることを強く認識し、朝日ラバーグループが事業を行う各国・地域の法令を遵守するとともに、人権尊重の責任を果たすよう努めてまいります。
「お客様第一に徹する」をスローガンとし、社員一人ひとりが関連する法令・法規・条例ならびに社会や顧客からの要求事項を遵守するとともに、常にお客様の視点や立場に立った品質づくりを目指します。
品質と環境マネジメントシステムの国際規格であるISO9001とISO14001を一本化したISO統合マネジメントシステムをベースとして、全社でマネジメントシステムを尊重し、さらなる品質向上を目指し活動しています。
また、白河工場、中国東莞工場、関連事業所では、自動車産業の国際的な品質マネジメントシステム規格であるIATF16949の認証を取得し、不具合予防・継続的改善に取り組んでいます。
白河第二工場では、国内法令に準拠した医療製造業登録と医療機器の国際規格であるISO13485(医療機器-品質マネジメントシステム)の認証を取得し、法令遵守を最優先した、安全で安心な高い品質を維持しています。
品質の基本である“ルールを守る”として、一人ひとりが高い問題意識を持ち品質会議やデザインレビューで横断的に課題を抽出し、不具合の未然防止など、その力量を高めています。
今後も着実に管理のサイクルであるPDCAを回して継続的に品質の改善・維持に取り組んでいます。
品質を作り込むのは人材に他なりません。TQM活動を推進し、経営はもとより、全員参加のQCサークルによる改善活動では品質のみならず、安全で健康で働きやすい作業環境や部門間の交流、人材育成にも効果を上げています。併せて、社内、社外の教育研修、OJTによる訓練を行い、一人ひとりが問題の発見力と解決能力を磨くべく、さらなる品質管理技術と、ゴムの能力を最大限に発揮するための固有技術を身に付け、常に学ぶ姿勢を持ち、「品質の朝日ラバー」として絶えず良質な品質をお客様にご提供し続けていきます。
私たちは環境問題が人類共通の重要課題であると認識し、「環境にやさしいものづくり」をスローガンとして掲げ、関連法や省エネ法の遵守を行いながら、生産性向上および、材料投入量や不良低減を行うことで、資源使用量を低減する努力を日々続けています。これからも事業の成長を通じて地球環境保全と社会への貢献を高めていきます。
法規制の遵守、有害物質規制の遵守、廃棄物、CO2、エネルギーの削減などを方針に掲げ、地球温暖化防止のため、環境配慮のものづくりを推進しています。
2021年12月1日から、当社の国内の4つの生産拠点において、東北電力様との契約により、水力などで発電されたCO2フリー電力を使用しています。また、2025年5月1日より、埼玉県さいたま市大宮の本社においてもCO2フリー電力に切り替えました。さらに、エネルギー供給リスクの低減を目的に、電気自動車から情報システムサーバーに電力が供給できる仕組みを構築して災害対応力の向上を図りました。
私たち従業員一同はこれからも引き続き全社一丸となって環境にやさしいものづくりを目指していきます。
専務取締役 事業・品質保証担当
大槻 尚文
朝日ラバーは、経営基本方針の骨子として「広く社会に貢献すること」「人間として成長していくこと」を掲げ、一人ひとりの自主的な成長意欲や感謝の気持ちを重んじながら、常に社会や組織に最大限貢献できる人材育成を実施しています。
朝日ラバーは、従業員一人ひとりが有している人格と個性を尊重し、ワクワクできる働きがいのある職場や自身が成長できる環境づくりを進めます。
朝日ラバーは、果たすべき社会的責任を自覚し、コンプライアンスを遵守するため継続的に推進活動を行い、風通しの良い企業風土づくりを進めます。
朝日ラバーは、地球環境にやさしいゆとりと豊かさを実現できる社会環境と、安全、安心でイキイキと働ける職場環境の整備を進めます。
当社の人事基本戦略として、従業員との対話を大切にし、安心・健康でやりがいのある働きやすい職場づくりにつとめます。従業員が公平に評価され、働きがいやモラールの向上につながるよう、資格等級制度、評価制度、給与制度を見直し、目標を必ず達成できる企業体質の構築を目指します。
育成では、従業員の能力や成長に応じた各種研修を実施しています。従業員の保有能力を把握した上でのキャリアアッププランの策定や管理職のスキルアップ制度の導入を進めます。また、自己啓発の促進につとめ、通信教育などは修了を条件に費用はすべて会社負担として自主的な知識の習得を支援しています。
組織の生産性と活力を高めていくためにも、男女ともに柔軟な働き方と多様なライフスタイルを選択できる諸制度の充実を図っています。育児、母性保護、介護に関する制度の見直しに加え、柔軟な労働時間も見直しを進めました。全従業員を対象として有給休暇の取得に関するアンケートを実施し、業務負荷の大きい部門の洗い出しを行うとともに、改善に向けた活動にも着実に取り組んでいます。
一般事業主行動計画策定届
制度 | 詳細 |
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育児休業 | 最長、子が1歳6ヶ月に達するまでの期間は育児休業の取得が可能 |
子の看護休暇 |
小学校6年生修了(3月末)までの期間、子1人の場合は1年につき5日間、2人以上の場合は1年につき10日間を限度として次に定める看護等休暇の取得が可能
また、限度日数の範囲内で半日単位の取得も可能 (1)負傷し、又は疾病にかかった子の世話 (2)当該子に予防接種や健康診断を受けさせること (3)感染症に伴う学級閉鎖等になった子の世話 (4)当該子の入園・入学式、卒園・卒業式への参加 |
所定時間外労働免除・制限 | 子が小学校就学始期に達するまでの期間、深夜労働の禁止とともに、所定時間外労働の免除が可能 |
短時間勤務 | 子が小学校6年生修了(3月末)までの期間、2時間以内の労働時間短縮が可能 |
柔軟な働き方 |
小学校6年生修了(3月末)するまで子を養育する従業員は、柔軟な働き方を実現するために申し出ることにより、次のいずれか1つの措置を選択して受けることができる
(1)始業・終業時刻の繰上げ・繰下げ (2)テレワーク |
制度 | 詳細 |
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介護休業 | 要介護状態にある対象家族1人につき、常時介護を必要とする状態ごとに通算93日間の介護休業の取得が可能 |
介護休暇 | 要介護状態にある家族1人につき、常時介護を必要とする場合、当該家族が1人の場合は1年につき5日間、2人以上の場合は1年につき10日間を限度として介護休暇の取得が可能。また、限度日数の範囲内で半日単位の取得も可能 |
所定時間外労働免除・制限 | 家族の介護を行う場合、深夜労働の禁止とともに、所定時間外労働の免除が可能 |
短時間勤務 | 家族の介護を行う場合、2時間以内の労働時間短縮が可能 |
制度 | 詳細 |
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ノー残業デー | 毎週水曜日はノー残業デー(間接部門のみ) |
半日単位有給休暇付与 | 半日単位の有給休暇取得が可能 |
時間単位有給休暇付与 | 年5日の範囲内で時間単位の有給休暇が取得可能 |
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | |
---|---|---|---|---|
産休取得者数 | 3 | 1 | 2 | 2 |
育児休業取得者 | 4 | 0(男性) 2(女性) |
3(男性) 2(女性) |
2(男性) 2(女性) |
育児休業取得者復帰率 | 100% | 100% | 100% | 100% |
育児短時間勤務利用者 | 16 | 15 | 14 | 16 |
子の看護休暇取得者数・総日数 | 29(134日) | 42(92日) | 52(252日) | 60(290日) |
介護関連諸制度利用者数・総日数 | 4(8日) | 13(14日) | 5(22日) | 10(50日) |
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | |
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有給休暇付与日数 | 18.3 | 18.4 | 19.0 | 19.3 |
有給休暇平均取得日数(日) | 12.2 | 12.1 | 14.1 | 12.7 |
有給休暇平均取得率※(%) | 67.8 | 65.4 | 74.2 | 65.4 |
※ 年間に消化された年次有給休暇の日数」÷「1年間に付与された年次有給休暇の総日数」×100
※ 前年度からの繰越日数を除く
(2025年3月31日現在)
正社員 | 準社員 | 嘱託 | パート | 合計 | |
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本社 | 36(6) | 0(0) | 2(0) | 0(0) | 38(6) |
大阪営業所 | 4(1) | 0(0) | 1(0) | 0(0) | 5(1) |
名古屋営業所 | 3(0) | 0(0) | 0(0) | 0(0) | 3(0) |
福島工場 | 76(20) | 0(0) | 0(0) | 1(1) | 77(21) |
第二福島工場 | 59(23) | 0(0) | 0(0) | 0(0) | 59(23) |
白河工場 | 97(30) | 0(0) | 3(0) | 7(7) | 107(37) |
白河第二工場 | 44(6) | 0(0) | 0(0) | 2(2) | 46(8) |
(株)朝日ラバー合計 | 319(86) | 0(0) | 6(0) | 10(10) | 335(96) |
Asahi Crosslink Corporation | 2(1) | 0(0) | 0(0) | 0(0) | 2(1) |
(株)朝日FR研究所 | 6(4) | 0(0) | 0(0) | 1(1) | 7(5) |
東莞朝日精密橡膠制品有限公司 | 175(98) | 0(0) | 0(0) | 0(0) | 175(98) |
朝日上海科技 | 3(1) | 0(0) | 0(0) | 0(0) | 3(1) |
朝日フロントメディック | 1(1) | 0(0) | 0(0) | 0(0) | 1(1) |
総合計 | 509(191) | 0(0) | 6(0) | 11(11) | 523(202) |
※()内は女性人数
(2025年3月31日現在)
男性 | 女性 | |
---|---|---|
20代以下 | 35 | 13 |
30代 | 68 | 23 |
40代 | 64 | 26 |
50代 | 57 | 17 |
60代以上 | 9 | 7 |
※集計範囲:朝日ラバー 正社員
(2025年3月31日現在)
平均年齢 | 平均勤続年 | |
---|---|---|
本社 | 47.0(37.5) | 18.8(13.3) |
大阪営業所 | 43.2(51.7) | 13.7(11.3) |
名古屋営業所 | 40.1(-) | 13.7(-) |
福島工場 | 44.2(48.4) | 18.3(20.6) |
第二福島工場 | 48.2(42.3) | 15.7(18.5) |
白河工場 | 41.8(42.8) | 16.8(15.2) |
白河第二工場 | 39.7(38.1) | 14(12.4) |
全社 | 42.5(43.4) | 16.7(17.0) |
※()内は女性
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | |
---|---|---|---|---|
入社 | 2 | 5 | 2 | 0 |
退職 | 0 | 1 | 2 | 0 |
新規採用入社3年未満退職率 | 0.0% | 9.1% | 22.2% | 0.0% |
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | |
---|---|---|---|---|
中途採用社員数 | 7 | 9 | 4 | 10 |
中途採用比率 | 77.8% | 64.3% | 66.7% | 100.0% |
各工場では毎月安全衛生委員会を開催し、年間計画に基づき各種取り組みについて話し合うとともに、危険作業を伴う工場においては月ごとに定められた重点項目に対してパトロールを実施し、指摘箇所に対する是正を行うことでより安全な職場環境を目指しています。また、産業医による熱中症対策の講義をメンバー全員で受講するなど、職場の安全についても知識を深めています。
同委員会では、これらの活動に加え緊急時に備える緊急連絡網や消防組織の維持管理、長時間勤務該当者の確認など横断的に実施します。また、避難・消火訓練を開催したほか、災害発生時のインターネットを使った安否情報連絡訓練などは継続して推進しています。
白河工場で実施した避難訓練の様子
朝日ラバーでは、健康経営を軸とし、従業員が能力を最大限発揮できるように「こころと身体の健康増進」に向けた活動を推進しています。ストレスチェックの実施はもとより、その結果からの集団分析結果を活用した職場環境改善の取り組みを行っています。
2024年度は「福島県働き盛り世代減塩実践チャレンジ事業」に当社も参画し、福島県にある4工場に所属する従業員を対象として食塩摂取量の現状把握のため検査を実施、その結果をもとに産業医・保険師による健康面談を実施しました。また、昨年度から引き続き55歳以上の方をターゲットとしたエイジフレンドリー活動を継続しており、「福島県保健衛生学会」において当社の活動や取り組みを発表いたしました。
福島県保健衛生学会で当社取り組みを発表
2022年より継続している郡山女子大との連携活動でも「減塩」をテーマとした卓上資料の提供や健康講座を開催しました。
卓上資料12月
2024年度は、昨年に引き続き11月1日を研修の日として、全社員を対象としたQC活動に関する勉強会を実施しました。
品質管理にまつわる講義と、講義内容をもとにしたグループディスカッションを実施し、ものづくりには欠かせない品質に対する知識を深めました。今後も働きやすい職場づくりのため、様々な企画を実施していきます。
グループディスカッションの成果報告
社員有志によるありがとうプロジェクトの活動は2024年で3年目を迎えました。「夢育活動」と称して近隣の幼稚園や小学校を訪問しゴムに関する勉強会や、ゴムに気軽に触れてもらうため粘土のようなゴムの原材料を使ってストラップやワッペンを作るゴム細工教室を開催しています。また、小学生や中学生を当社工場へ招き、実際にものづくりをしている工程を見学する工場見学ツアーも実施しています。
2024年度は幼稚園や小学校、地域イベントを中心に計18回の夢育活動を実施しました。今後もゴムそのものの面白さを知ってもらう活動を推進していきます。
ゴム細工教室の様子
中学生を招いた工場見学ツアー
ありがとうプロジェクトのメンバー
出前授業と称しゴムの勉強会を開催
毎年、近隣の中学校を対象にした「朝日ラバー杯中学生卓球大会」と、県内外の小学生からシニアまで参加できる「朝日ラバー杯卓球大会」を開催しています。2024年度は「朝日ラバー卓球大会」の開催20回目となる記念大会で、元日本代表を講師としてお招きし講習会を実施いたしました。
卓球大会①
卓球大会②